静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

妖界道中おったまげ之巻 2023.7.5-2023.7.9

7/5 『YAJIKITA3』夜公演@ナゴヤ

7/7 『YAJIKITA3』夜公演@ナゴヤ

7/8 『YAJIKITA3』昼公演・夜公演@ナゴヤ

7/9 『YAJIKITA3』昼公演・夜公演@ナゴヤ

 

 

〇7/5

~配役~

・弥次郎兵衛:名古屋参雀久さん(以下「サンジャクさん」)

・喜多八:名古屋参笑太さん(以下「ショータさん」)

・青山鉄山 他:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)

・お菊 他:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

・七度狐 他:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)

・老人 他:名古屋参九郎さん(以下「サンキューさん」)

・山本五郎左衛門 他:名古屋山三郎さん(以下「座長」)

 

 もはやお馴染みのサンジャクさん・ショータさんの雀笑弥次喜多コンビ。前の2回の雀笑弥次喜多コンビはまだハマりきっていない感覚があったのですが、この日の弥次喜多コンビはおふたりらしい色が出ていたなと思いました。

 冒頭の「この男やもめの弥次郎兵衛様はなあ!」という台詞で喜多さんを壁ドンする弥次さんと「なんかわかんないけど感動したぜ!」と言いながら壁ドンし返す喜多さんは、ひょっとすると原典に近めの弥次喜多コンビなのかな? という印象でした。この直後、OPでいつも通りサンキューさんがジューローさんを壁ドンしておられたのも、この流れだったので妙にじわじわ来てしまいました。

 「狐の尼寺」で化かされる前に「真面目な話をしています!」って言う喜多さんもとても面白くて良かったので、せっかくならあれが最後の西遊記コントにも出てきたらもっと面白かったなと思ってしまいましたが、「ハ長調」は天才だったなと思います。普通思いつかないと思う……。

 

 トラスケさんの七度狐は更に良くなっていて、弥次さんからの攻撃を蜃気楼が消えるように躱していたのがとっても格好良かったです! 達磨で化かす直前、しっかりめに喜多さんを引き付けて掴ませておいて達磨にすり替わるのが化かす達人という感じがしてとても好きでした。

 

 少し久しぶりのジューローさんの鉄山さん、最期に屋敷の奥にお菊さんの幻影を見ていたのが好きでした。最近は最期にお菊さんを見る鉄山さんが増えている中、この鉄山さんはお菊さんに向かっていくんだ……と新鮮に感じました! あと、お菊さんを井戸に吊るす直前の「来い!」のところでお菊さんが抵抗して引きずられていく様子がちゃんと分かって大好きでした。最近鉄山さんをやっていなかったのに、こんなの隠してたんだ!? と思いました。凄い~!!

 サンキューさんの三平さん、井戸にすがりつくところで普段はしっかり上手側まで行っていた気がしたのですが、この日は真正面に構えていてびっくりしました。ベンチのど真ん中で見ていたからか、綺麗な構図に感じて好きでした!

 トラスケさんのオタクさんはやっぱり真剣にお菊さんを見つめてて怖かった……! というか、トラスケさんと座長を並べるとただただ怖いオタクたちなんだなと学びました。

 ダエさんのお菊さんはラッパーのお菊さんじゃなくなっていて衝撃でした! 正直ちょっと寂しい気持ちもありつつ、新しいお菊さんも良かったです。

 

 山姥さんは、喜多さんが真似していたキジバトの声は「田舎とかで聞く」と仰っていましたが、あれって田舎にしかいないんですか……!? 実家にいたころ朝はよく聞こえていた記憶があって、懐かしさがありました。

 座長が和尚さんから山本さんに変わるところ、この日は髪がオールバック気味になっていいたからか、いつもとはまた少し違った格好良さがあって良かったです。

 河童さんは更にヒーローぽさ増してた気がしました! みんなからの声援を貰うとちょっと力を取り戻す河童さん、最高に格好良かった。ヒーローショーお馴染みでいいなあと思いました!

 

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〇7/7

~配役~

・弥次郎兵衛:名古屋山三郎さん(以下「座長」)

・喜多八:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)

・青山鉄山 他:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

・お菊 他:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

・七度狐 他:名古屋参太郎さん(以下「タロウさん」)

・老人 他:名古屋参九郎さん(以下「サンキューさん」)

・山本五郎左衛門 他:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

・オタク/懸衣翁:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

 

 弥次喜多コンビは、安定の楽しみすぎの座長弥次さんで面白かったです。座長の弥次さんはどのペアでも基本的には粋で格好良いのですが、トラスケさんの喜多さんが相手だと好きすぎるのかいたずらっ子になってしまうのが可愛いし、トラスケさんの喜多さんも座長が相手だとトラザさんの時よりも更にしっかりして見えて可愛いなと思います。寝ぼけたふりをして遊ぶ弥次さんのお顔をぎゅむっと挟んでしまうところ、大好きです。

 ラストの「西遊記だったら何役か?」という話題で、謎の「ズンドッドッド」のネタでかれこれ1ヶ月笑っている座長も大概ですが、私も未だ新鮮に笑えるので大概だなと自省しました。

 

 トラザさんの鉄山さんは、まだ新しい鉄山さんへ変わっていく途中という感じがしました。お菊さんを袈裟懸けにしたところも「これで腹の虫が癒えたわ」と吐き出すところも、本心が別のところにあるにも関わらず、怒りで身体が動いて斬ってしまったような悲しみがあるように感じました。

 ダエさんのお菊さんは水曜日に引き続きラッパーでなくなったお菊さんでしたが、高音かつフェイントをかけてくるお菊さんなのが面白いなと思いました!  「三平様……」と手を伸ばすところ、とても瞳がうるうるして見えてやっぱりお芝居がお上手すぎるなと思いました。二段階で高くなる悲鳴も健在でやっぱりあの悲鳴が大好きです。

 サンキューさんの三平さん、お菊さんと語りの使い分けは最近特にはっきりしてきたなと感じてはいたのですが、今回お菊さんがまだお皿が一枚足りないと知る前の数える瞬間の表情がとても美しくて凄かったです……! また、「お菊!」と出てきたところで、もしかしてこれまで何年もの間ずっと通ってこっそりお菊さんのことを見ていたのかなと思いました。だから、お菊さんの井戸に来る人があまり増えないように語りは怖めにしてるのかも、と感じました。

 SFNでご登場のサンエーさん演じるオタクさんは、今回もたっぷり時間を使っていて面白かったです。弥次喜多コンビの大喜利には的確なコメントを返しつつ、「プライドが高いから」と大喜利に参戦できるお爺さんは最強でした! あのお爺さんはひょっとすると生前からお菊さんのファンなのではないでしょうか……。

 

 トラザさんの山姥さんは、口裂け女のようなメイクではなくなり、お口がハートになっているのが可愛かったです! ここのところずっとやっておられますが、弥次喜多コンビを追いかけながら併走してぶつかるのがカーアクションのようで毎度笑ってしまいます。また、併走していきなり横向いてくるのは、完全に都市伝説のターボ婆で強いなと思いました。

 

 サンスケさんの和尚さん、手が不思議な形してらしてなんだろう? と思ったら山本さんのメイク用の墨を握ってらしたんですね。なるほどな~。弥次喜多コンビに「ちっちゃいの狙え!」と言われている妖怪の総大将は笑ってしまいました。

 弥次喜多コンビを助けに来てくれる奪衣婆さんは、「今日は七夕だから彦星様に会えるかも!」と彦星様を呼んでらっしゃって可愛かったし、懸衣翁さんは「どうした婆さん!」ではなく「どうした織姫!」と滑り込んでこられて素敵でした。

 タロウさんの河童さんは従来の演出のまま。もしかしたら今後トラスケさんやジューローさんのようにヒーロー河童さんになる可能性もあるのでしょうか……!? もしタロウさんがヒーロー河童さんになったらきっと嬉しくて小躍りするだろうなと思いました。

 

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〇7/8

~配役~

・弥次郎兵衛:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

・喜多八:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)

・青山鉄山 他:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

・お菊 他:名古屋参太郎さん(以下「タロウさん」)

・七度狐 他:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)

・老人 他:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

・山本五郎左衛門 他:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

 

 弥次喜多コンビは少し久しぶりのサンエーさん・ジューローさんコンビ。この日の喜多さん、弥次さんのことが大好きで仕方がないご様子で、「犬より俺の方が可愛いだろ!」と仰っていたり、寝ぼけた弥次さんのお着物の前が緩々になっているのを着せなおしたりと可愛かったです。

 この日「狐の尼寺」で用を足す喜多さんを見て弥次さんが用を足すところで、交互に草むらに向かうためにエンドレスになっていて面白かったのですが、それを受けたトラスケさんの七度狐さんが「何遍も引っかけよって!」と怒っておられて笑ってしまいました。

 

 タロウさんのお菊さんはもう何度も拝見しているのですが、この日のお菊さん、三平さんに手を伸ばすところの表情がとても良くて新鮮に驚いてしまいました。

 この日のオタクさんたちは初めてトラザさんとトラスケさんのコンビだったのですが、今までローテンションだったトラスケさんのオタクさんがハイテンションでそれはそれで怖かったです。

 

 ラストの河童さんVS山本さんの闘いも虎屋の特別版になっていて、見応え抜群でした! 山本さん、いつもよりシンプルめな山本さんで、その分格好良さが際立っているように感じました。最近はあまり山本さんが観られていないので、もっといっぱい観てみたいなと思います。

 

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〇7/9

~配役~

・弥次郎兵衛:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

・喜多八:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

・青山鉄山 他:名古屋参九郎さん(以下「サンキューさん」)

・お菊 他:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

・七度狐 他:名古屋参太郎さん(以下「タロウさん」)

・老人 他:名古屋参笑太さん(以下「ショータさん」)

・山本五郎左衛門 他:名古屋山三郎さん(以下「座長」)

 

 一週間の終わりは久しぶりのトラザさん・サンスケさんの弥次喜多コンビ! いつぶりのペアだろう? と思って確認してみたら、なんと前回が6月7日で実に1か月ぶり。それだけ間が空いていても変わらない空気感がこの弥次喜多コンビの良さだなと改めて思いました。この弥次喜多コンビがとても自然体に感じるのは、トラザさんの弥次さんの持つ等身大な雰囲気が大きいのかも……? そして夜は何故かステテコのようなものを履いたままの弥次さんでしたが、あれは一体なんだったのか……?

 

 この日はサンエーさんのお菊さんも久しぶりだったような気がします。お菊さん、三平さんが「お菊!」と出てこられるところで、「見られてしまった」という感情がある気がして、幽霊となって現世に留まり続けていることへの躊躇いや後ろめたさが大きいお菊さんなのかな? と思いました!

 サンキューさんの鉄山さんは相変わらずとても怖くて好きだなと思いました。サンキューさんの鉄山さん、お菊が沈んだ井戸をしっかり覗き込んで吐き捨てるように「これで腹の虫が癒えたわ」と仰るんですが、そこに元々好きだったという感情がすっかり裏返ってしまった様子を感じます。

 

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 この日はそのあと名古屋参十坐さんのご卒業に伴うご挨拶会もあり、少し寂しい夜となりましたが、今後も横川さんとしてのご活躍を楽しみにしております!

 

 日曜日は記憶が鮮明なうちにメモするのを忘れてしまって特に覚えているところだけになってしまったのですが、一週間めいいっぱい楽しみました~! 今週もありがとうございました!