12/1 丘商MIDORI工房 螺鈿会-RADENKAI-@和かふぇ冨士屋
2024年に発表された推しの現場の中で、異色のイベントがこの螺鈿会。螺鈿って高くて手が出せないよな、と思いながらも、せっかくの機会なので行ってきました。
今回チケットを取ったイベントの会場は冨士屋さんの三階ですが、二階では螺鈿の展示と即売会がありました。少しだけ早めに到着したのでちらりと覗いたのですが、どれもきらきらしていて素敵で、一方で荷物が当たってしまったらどうしよう……と不安だったため遠巻きに眺めました。冬って服も嵩張るので……。
開演すると、紅愛さんと名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)は以前から出ていたビジュアルのお着物姿でご登場。実はこのビジュアルのパネルを拝見するために三月末につばめタクシーさんのイベントにも伺っていたのですが、トラザさんがお召しの紫のお着物が振袖になっているとは終ぞ気付かぬまま十二月を迎えたため、トラザさんが現れた瞬間思い切りびっくりしてしまいました。
まず初めに紅愛さんの喉の調子が良くないとのお話があり、アコースティックライブは「アニキ(トラザさん)が引っ張ってくれる」とのことだったのですが、トラザさんは前日「アニキのアニキ」(忍者隠密隊B.C.A TANBA様)のライブで獣三匹の手綱を握って大変だったため頼れる紅愛さんと夢呂さんに頼る気で来ており、もはや頼れるのは夢呂さんだけというまさかの状況……! そんな中、まずは螺鈿についての座談会から始まりました。
今回の座談会は紅愛さんの喉の問題もあったからかもしれませんが、トラザさんがたくさん進行をしておられて珍しいお姿が見られて嬉しかったです……!
螺鈿や雛人形といった伝統工芸品は時代と共に猛スピードで衰退しているというお話があって、実家に雛人形すらない私は確かに……と思いました。一方トラザさんは子供のころ人形が持っている刀を奪って遊んだり、ご姉妹の雛人形があったため雛段の下に潜って遊んだりしたと仰っていて、浪漫があって羨ましかったです。
今回はそういった失われつつある工芸を手に取りやすいよう、門戸を広げるために会を開いてくださったとのことで、今後は帯留めなども作りたいというお話があってわくわくしました。また、どういったものが欲しいか? という話題で、トラザさんが刀に、と仰ったところ、江戸時代にはそういった装飾もされていたというお話も聞けて面白かったです。確かに刀の鞘ってつやつやしていて螺鈿がよく映えそう……! 紅愛さんは螺鈿マイクという案を出しておられて、それも良いなと思いました。
アコースティックライブではギターで夢呂さんも和装でご登場。本当は新曲のお衣装の予定だったものの、公式からのお知らせで「夢呂(サポート衣装)」という記載があったため、数年前のイベントで一度使った浴衣を引っ張り出してきたとのことでした。
紅愛さんの調子が悪いということで、一日何時間使っても二千円という破格の安さの近藤りょーじさんを呼ぶという案もあったそうですが、トラザさんのお声が出たため呼ばずに済んだそう。トラザさんの負担は十倍になったそうで大変でしたが、始まったライブはとっても楽しいものになりました!
~セットリスト~
海の声/桐谷健太
めざせポケモンマスター/松本梨香
1/3の純情な感情/SIAM SHADE
Butter-Fly/和田光司
らいおんハート/SMAP
MADOU/麗麗
一曲目は「海の声」。前振りで貝殻から海の声が聞こえるというこじつけをしていた間、トラザさんがDJのようにディスクを擦っていてとても面白かったのですが、誰にも突っ込まれずにいましたね……。
ほとんどトラザさんが歌っておられて、サビで少し下ハモを入れる程度だったのですが、そのコンビネーションがとてもいい塩梅で好きでした。トラザさんの高めのお声がよく合う曲でした……!
二曲目の「めざせポケモンマスター」では、一度退場した紅愛さんがとても見覚えのある(『TRASH BOX』で使われた)サトシのジャケットとキャップを被ってご登場され、トラザさんが「どっちかというと俺がサトシだよ!」「自分が使おうと思って持ってきたのに」と仰ったので大笑いしました。
この曲、先月の『TRASH BOX』から時々聴いてはあの時を思い出すおたくだったため、またトラザさんのお声で聴くことができて本当に嬉しかったです! 個人的には「海の声」の歌い方よりこっちの方が好きでした。
「1/3の純情な感情」は実は夢呂さんの思い出の曲だそうで、ほとんど夢呂さんが歌うことに。高校時代の彼女さんと別れた時の気持ちに浸りながら(?)ほぼ弾き語りで歌っておられる夢呂さん、とっても良かったです……! 最後に後藤さんに感謝しておられたのも面白かったです。
夢呂さんのお歌を拝見する機会が今まであまりなかったので、また拝見できたら嬉しいな……!
「もっと盛り上がりたい」と仰った瞬間に頭に浮かんだのは「Butter-Fly」。これも以前TANBA様とのライブの際に拝見していたので、まさかこれが再び登場すると思わず、不意を突かれた気分でした。合いの手も以前やったことのある人が多いからか、一度の練習でぴったりできるのが面白かったです。
以前拝見した際もサビ前の夢呂さんのギターに釘付けになったのですが、今回もやっぱり釘付けになりました。あの軽快さが本当に心地良くて好きです。
「らいおんハート」という曲は今回のセットリストの中で唯一初めて聞く曲だったのですが、しっとりと優しい曲だなあと思いました。TANBA様と紅愛さんでライブにご出演される時もそうなのですが、いつも何かしら新しい曲に出会えるのでありがたい限りです。
前振りで紅愛さんが「アニキはまだ全員を守ったとはいえない」と仰っていて、「前日TANBA様がすべてのおたくたちを守ってくださったのに!?」と衝撃を受けました。
ラストは「MADOU」……! 「MADOU」に入る前のトークで、ライブ前は未だに緊張して楽屋をうろうろしているトラザさんや、曲中に歌詞を忘れてりょーじさんの口元を確認する紅愛さんというあまり見られない一面のお話を伺えて嬉しかったです。また、トラザさんが「昔ナゴヤ座にいた研修生が」と二代目名古屋参太郎さん(坂口裕哉さん)の大好きなエピソードを話してくださって、未だ「名古屋参太郎」といえば坂口さんを指してしまうおたくは大喜びでした。イベントの後坂口さんのおたくと会ったため、その話をしたところエピソードイントロドンになっていてこれも面白かったです。
曲に入る直前まで「良かった! 辿り着いた!」と和やかに話しておられたのですが、トラザさんが目を開いた瞬間、魔苦減須が目の前にいて震えました。前回『MACBETH』のコンセプトワンマンライブでトラザさんが「MADOU」を歌っておられた時は楽器もたくさん鳴っていたわけですが、今回はアコギ一本だったため、よりトラザさんの歌う「MADOU」が一言一言突き刺さるようで、ここで聴くことができて本当に嬉しかったです。
「鳴りやみはしない」という歌詞で特大のがなりを響かせた後にシンプルな「亡者の声」を持ってくるところ、大好きでした。麗麗さんのツアーファイナルでもまた聴けますように……!
アコースティックライブが終わると、最後は本題である螺鈿の販売に。紅愛さんモデル、トラザさんモデル共に十個ずつとのことで、ちょっとどきどきしたのですが、無事手に入れることができて良かったです! 引っ越しを予定しているので螺鈿と初版本でノスタルジックなコーナーを作ってやる……! と目論んでいます。
ここから二週間ほどトラザさんの現場はなく、次は30-DELUX NAGOYA『国性爺合戦』……! ちっとも原典について調べられていないのですが、少し時間が取れそうなので登場人物の把握ぐらいはしておきたいところです。
また、麗麗さんはツアーファイナルと、裏ファイナルも行けそうなのでしっかり新曲も聴いて行きたいです!
今回も楽しくてためになるイベントを立ててくださってありがとうございました!