静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

妖界道中おったまげ之巻 2023.4.19

4/19 『YAJIKITA3』夜公演@ナゴヤ

 

 

 あっという間に2週目に突入した『YAJIKITA3』。早速水曜日の振り返りです。

 

~配役~

・弥次郎兵衛:名古屋山三郎さん(以下「座長」)

・喜多八:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

・青山鉄山 他:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)

・お菊 他:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)

・七度狐 他:名古屋参笑太さん(以下「ショータさん」)

・老人 他:名古屋参雀久さん(以下「サンジャクさん」)

・山本五郎左衛門 他:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

 

 2週目初日は、サンジャクさんの『YAJIKITA3』初日でもありました! 『YAJIKITA3』のソロビジュアルが公開された時に奪衣婆だったため衝撃を受けたのですが、その前に、つまりサンジャクさんがちょい見せの講談を担当するということでは……、と突然思い至って職場からナゴヤ座までの足が速くなりました。足が速くなったといいつつ、昨日は歩きたくなかったためレンタサイクルでした。本当に早く着く。すごい。

 

 サンジャクさんの講談師はもちろん初めて拝見。ようやく本当に藤原孝喜さんではなくて名古屋参雀久さんになったんだなあと実感が沸いたように感じました。サンジャクさん以外は初週に拝見していたのですが、トラスケさんとショータさんのお二人は初日の夜公演でしか拝見できていなかったため、改めて新鮮に拝見できました。

 と、いうことで、お話ごとの感想です。

 

◇「狐の尼寺」

 弥次喜多コンビは概ねずっとそうといえばそうなのですが、ずっとしょうもない言い合いをしているのが本当に微笑ましい……! 『YAJIKITA』・『YAJIKITA2』・『YAJIKITA3』と二人で旅を続けられる信頼関係を感じて大好きです。

 「狐の尼寺」といえば、メインはやっぱりショータさん。ショータさんの庵主様、可愛い! 頬のラインが丸みを帯びておられるので、御高祖頭巾がよく似合っていて良かったです。七度狐も、ちょっと可愛らしいお顔立ちで、憎らしさが薄いのがショータさんの良さだなと思いました。あと、弥次喜多に追いかけられる時に身代わりを立てるのですが、そこで印を組んでいて「化かしている」というところが伝わりやすかったです。あれ、最初からあったんでしょうか……。私の視界がぽんこつだった説はある。

 この回、弥次喜多や七度狐以外の皆様も愛おしくて、お燈明の火が消えている間だけ暴れている骸骨さんが、隠れるのが間に合わなかったところ、大笑いしてしまいました!

 また、おさよ後家さんの棺桶を運んできたサンジャクさんとジューローさん、ようやくジューローさんのストッキング姿に慣れてきたところだったのに、サンジャクさんがジューローさんのことを気にも留めず勢いよく弥次喜多コンビに詰め寄るせいで、ジューローさんが完全に引っ張られていて、やっぱりだめでした。座長も笑ってしまって後ろを向いていて、やっぱりサンジャクさんのパワーはすごいな……と思いました。

 ジューローさんは七度狐に化かされて「コーン!」と弥次喜多の追いかけっこに混ざるわけですが、ここで新たなネタを仕入れていたのも大笑いしてしまいました。ズルかった。

 おさよ後家さんは弥次さんへのにじり寄りの圧が凄く、弥次さんが「重い……」と蚊のなくような声で囁いていたのが面白かったです。強い。

 

◇「菊の井」

 この日一番楽しみにしていた話と言ってしまっても過言でないのが、この「菊の井」でした。だってサンジャクさんの怪談語りは絶対良いじゃないですか……。井戸から鬼火がぽっと立って鉄山の寝所へ向かうところ、前にすっと手を伸ばしていたのがとても印象的で、ぞくっとしました。

 そして初日ぶりに拝見できたトラスケさんのお菊さん! この回、三平さんと再会したお菊さんがしっかりと三平さんを見ていたのがとても衝撃でした。お菊さんの真っ直ぐに見据える視線が情熱的に見えて好きでした。あとこのお菊さん、真面目に歌うかぼそさが良かったです。トラスケさんが教えてくださったのですが、あのお菊さんはプロデューサーに言われるがまま歌っているそうで、ファンが増えるとお菊さんは困ってしまうそう。確かに化けて出てもお菊さんの恨みの相手はもう現世にいないもんな……と思いました。

 オタクのお二人、トラザさんのヘアセットがさらにかちかちに固められていたのも笑ってしまいました。尻端折りが限界まで短くて袖を必死に捲りあげているのも面白くて、ひと昔前のオタクコーデなんだよな……と思いました。ショータさんのアイヌ語MIXも時々披露してほしいです!

 ジューロー鉄山さんの悪い顔、本当に良すぎて毎回ご機嫌になってしまうので、今度早く入れたらあの足元に座って見上げてみたいところです。本当に悪くて最高なんです。

 

◇「やまんば」

 「やまんば」はすっかり見慣れた配役。ジューローさんの山姥さん、大川や炎に対して毎回小ボケを挟んでくださるので、つい笑ってしまいます。お気に入りは「婆の蒲焼」です。

 喜多さんが立ったまま寝ている弥次さんを起こして、「やまんばだ!」というのに対する弥次さんの返答が「DA PUMP?」と「ガンダム?」に変わっていたの、不意打ちで笑ってしまいました。「♪勘弁してくれ弥次さん」のピッタリ感、本当にツボです。

 

◇「山本五郎左衛門」

 山本さん、髪型格好良くなってる~!? というのが、この日の二幕の記憶を搔っ攫っていきました。終演後お伺いしたら前日に御髪を切られたばかりとのことで、道理で刈り上げが綺麗なわけだ……と思いました。まだご覧になっていない方は是非配信でご覧になってください。お顔の左側の造形美が素晴らしいので……!

 そして今回初めてとなるサンジャクさんの奪衣婆。サンジャクさんご本人の面白さと融合していてとても愉快な奪衣婆さんになっていました。乳離れのあと、まさか返却が必要になるだなんて、弥次喜多コンビも思っていなかった様子だったし、私も思いませんでした。それにしても弥次喜多コンビの乳投げ(?)、本当に毎回綺麗にゴム壁に吸い込まれていくので気持ちが良いです。ついでに山本さんも毎回綺麗に避けておられて凄いなあと感嘆しながら観ています。

 「山本五郎左衛門」に登場する妖怪たちの中でお気に入りなのが鳥頭の妖怪。初日も観て笑ってしまったのが、階段の隙間に頭をねじ込む様子です。これ、配信には映っていなかったのでは……? と思うととても勿体ないように感じました。とても可愛いです。

 

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 さて、今週の金曜日はトラザさん、土曜日は座長とサンスケさんがお休み! 配役がどう変わっていくのか、今からとても楽しみです!