静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

弥次さん喜多さん 2023.2.15

2/15 『YAJIKITA2』夜公演@ナゴヤ

 

 

 今週も一週間が始まりました! 今週は怒涛の現場週間となりそうですが、まずは同じみのナゴヤ座で幕開けです。

 

~配役~

・弥次さん:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

・喜多さん:名古屋参九郎さん(以下「サンキューさん」)

・牛頭:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)

・馬頭:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

・卯頭/懸衣翁:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

閻魔王名古屋山三郎さん(以下「座長さん」)

・奪衣婆/人頭幢/人呑鬼:名古屋参笑太さん(以下「ショータさん」)

 

 ダエさん・サンキューさんのダエキューコンビでの弥次喜多は久しぶり! 三途の川で喜多さんの姿を探しているにも関わらず、再会したらモンゴリアンチョップを食らわせるダエ弥次さんの様子が、素直でなくてとても面白かったです。また、サンキュー喜多さんの歌はいつもの曲とは違い、あの癖の強い歌い方が面白かったです。

 牛頭馬頭はトラスケさん・サンスケさんのおふたり。「泣いた赤鬼」では、赤鬼さんがマシンガン(金棒)で青鬼さんを蜂の巣にしたのがあまりにも突然で笑ってしまいました。あの青鬼さん、きっと引越しを完遂する前に力尽きると思います。弥次喜多コンビが「節分の鬼!」とオヒネリをぶつけるところで、ダエ弥次さんがなかなかトラスケ牛頭さんに投げず、「豆は投げないで」が言えなくなっている牛頭さんが面白かったです。

 奪衣婆さんは先週に引き続きショータさん。そろそろヌンチャクの綿が先端に偏っているらしく、弥次さんが引っ張りながらちぎれそうと仰っていて面白かったです。ぬいぐるみでも綿が痩せてしまうので、あんなに振り回されているヌンチャクはより痩せてしまうのだろうなと思います……。ショータ奪衣婆さんとサンエー懸衣翁さんの組み合わせが続いていますが、違う懸衣翁だとショータ奪衣婆さんを助けにくるのかどうか、とても気になっています!

 

 閻魔様は少し久しぶりの気がする座長閻魔様。相変わらず恐怖政治で、笏で牛頭馬頭のお二人を叩くのですが……、サンエー卯頭さんは華麗に避けて回るのがお見事でした! 時には人頭幢の台座を使って身を守る卯頭さん、ちっとも喋らないのにとても面白かったです。一方サンスケ馬頭さんは、座長閻魔様に「いい年して馬鹿っぽい喋り方しやがって」と言われていてこの閻魔様はこういうことを言うから獄卒さんから恨みを買うのだろうなと思いました。トラスケ牛頭さんは弥次さんが「地獄破りだ!」と拘束を引きちぎるところでさっと閻魔王の前に出るのがとても格好良くて、何やかんやで閻魔様のことを守る意思があるんだなと思いました!

 そういえば弥次喜多コンビがつけられる手錠が、元々上下に割れていたと思うのですが、左右に分かれるおニューの手錠になっていました! 新しくなったことで堅固感も増していて格好良くなっていて嬉しかったです。

 ショータさんの人頭幢(以下「にんちゃん」)は、前回拝見した時よりメイクが落ち着いたのか私が慣れたのか、思わず笑ってしまうというよりは可愛い印象が強くなりました。前回も弥次喜多コンビの言葉で傷付いたにんちゃんがトラスケ閻魔様の地獄の蝶々を見て機嫌を取り戻していましたが、今回もトラスケ牛頭さんとサンスケ馬頭さんによる地獄の蝶々で機嫌を取り戻していて面白かったです。ショータにんちゃんと地獄の蝶々がセットなのでしょうか……。

 地獄破りでぼこぼこにされる閻魔様、今回は自分で5人分のスポンジ刀を抱えてきたのが面白かったです。獄卒と閻魔様の分だとしても多いため、自業自得かもしれません。また、座長閻魔様がサンエー卯頭さんを引きずり倒して反撃していて、地獄は楽しいところだなと思いました。捕縛網を掛けたあとの獄卒三人が閻魔様と一切目を合わせないようにしていたのも、怒られる自覚があるからだと思うので、また獄卒たちが大好きになりました。

 

 休憩が明けて最初に始まる閻魔様の歌謡ショーは、座長の歌の上手さを改めて実感しました。牛頭馬頭の合いの手も大人しめで、正統派歌謡ショーだなと思いました。トラスケ牛頭さんが金棒をベースにしていらっしゃったように見えたので、虎の字が付く牛頭さんはベーシストなのかもしれません(虎三郎さんの牛頭さんもベースにしていました)

 この日の足つぼ地獄は「足つぼええじゃないか」。先日「足つぼええじゃないか」を拝見した際は違う弥次喜多コンビだったため、ダエさんサンキューさんのお二人で観られて嬉しかったです。この弥次喜多コンビ、足つぼの上でもしっかりと踊っていて凄かったです! そのためたくさんのオヒネリが投げ込まれ、ご褒美のジャンピング見得切りで更に痛めつけられていたのも少し面白かったです。また、弥次さんが最初足つぼ地獄に入らまいとどっしり胡坐をかいていたら、獄卒たちの手によってそのまま足つぼの上に運ばれてしまい、痛みのあまり内股になっていたのも申し訳ないながら少し笑ってしまいました。

 

 閻魔王の腹の中の場面は、いつも目が足りなくなってしまうのですが、今回注目していたのは人呑鬼に斬られた後の弥次さんです。弥次さんが斬られた後、後ろまでどうやって移動していたのだったっけ……? とふと疑問に思い見ていると、腹の虫が赤い旗をもって出てくるところで弥次さんも輸送されていて、だから一人だけ大きかったのか! と目から鱗が落ちました。再演時がどうなっていたか、記憶がすっぽり抜け落ちています……。

 そして弥次さんが持ってきた胃薬(ボール)を投げるところでは、トラスケ腹の虫さんが飛んできたボールを見事キャッチして最後列のベンチまで投げ返してくださっていました。あのピッチング、なかなか正確で速くて凄かったです。

 本筋とはまったく関係ないのですが、先週はショータさんの人呑鬼に気を取られすぎてピンと来ていなかったものの、御髪が短くなったサンエーさんの腹の虫のビジュアルがとても良くて、あのビジュアルでフォトカードが欲しいなと思いました。

 

 最後の最後に蜘蛛の糸をよじ登る弥次喜多コンビは口喧嘩がエスカレートしてなかなか弥次さんの静止がかからず、ダエさんとサンキューさんだからこそのこのシーンだなと思いました。『YAJIKITA』という演目は座員の皆様の関係性の深さがよく見える演目だと思っていて、それが顕著に表れたシーンだった気がします。

 ところで明日から舞台『文豪とアルケミスト(通称「文劇」)が始まるおたくは毎回「糸が」「切れた」の台詞に文劇1作目で蜘蛛の糸が切れたシーンを思い出してしまいます。

 

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 1月からほぼ毎週のように水・金・土・日観劇してきた『YAJIKITA』シリーズですが、ひとまずここまで。週末は先述の文劇最新作と、虎三郎さんがご出演の『新山猫 最終章』が待っています! 参雀久さんご出演の『ピーポウ』もあって、ますます身体が足りない演劇界隈、今週もめいいっぱい楽しみましょう~!