37/38/39/40/42/44 3/2・3/4・3/11・3/12夜公演・3/14バー・3/20 「ラクダ」＠G/Pit
16号室「ラクダ」観てきました！内訳はAが1回、Bが1回、Cが2回、シャッフルが1回です。今回の記事はCに偏りがちな感想です。
※内容のネタバレを多分に含みます。
※箇条書き状態になっています。
そもそも「ラクダ」は恭平という男性が陽子と三上と舞という三人の女性と関係を持ったことがバレて刺されるまでの話が前半で、舞と一連の出来事を小説にしたい後藤との話が後半という形だったのですが、当初前半が全てだと思っていたため、後半の展開でとても衝撃でした。初回は終わった後衝撃のあまり膝が笑って、こんなのいつぶりだろう！と楽しくなりました。
また、セットがとても凝っていて、入るなりバーがあったり胸像があったりメリーゴーランドのお馬さんがいたりでとてもびっくりしました。実際に水道も引いてあって凄かったです。
カウンターの中はバー営業のチェキ撮影の際に入らせていただいたのですが、どんな感じだったかは記憶が飛びました。なんでだろう……。
主人公の舞は、当初とても地味で、陽子や三上と比べて一番自分に近いなと思ったのですが、恭平と付き合い始めて綺麗になって、自信を付けて三上に「どっちがかな」と言うところまではついていけたものの、その後恭平を刺して「私が殺した」と言った辺りからどんどん振り落とされました舞ジェットコースター恐るべし。よく短期間でそこまで、という後藤の言葉がそれなofそれなでした。
舞は自分の見た目を変える方向に進まなかったからこそ持つ劣等感があり、三上は自分の見た目を相手の好みに合わせることで肯定感を得ようとしているように感じて、二人とも実は自分に自信がなかったのではないかなと思いました。それでも自分は舞よりは上だと思って「舞さんに行くとかないわ」と言う、結局選ばれない三上があまりにも哀れで愛おしかったです。
恭平は平気で三股する男性で、溢れでるクズみがなんともたまりませんでしたクズが好きです。面白そう、と思って三上と付き合ってみたものの、思っていたより重くて面倒だなと思い始めたところに舞というより面白そうな女性が現れたから手を出してみた、という印象があって、下手したら三股どころじゃなくてもおかしくないし、そもそも刺されてもなお「別れない」と言い続けたのもただ面白さを求めてだったのだろうと思うとあまりにも酷い男で、とても良かったです。それから恭平はAが一番好きです！タトゥーがたくさん入っていて、どう見てもヤバいのに、顔付きがとても優しいので誑かされてしまう……。恭平としてあまりにも天才だと思います。お一人だけ刺されてから煙草を吸うのがまた好きでした。
山崎はめちゃくちゃ可愛かったです。最初に出てきた時は煙草を握りながら「生理現象だから！」と主張していて、「うわっクズそうなのが出てきた！」と思ったのですが、話が進むと、思いの外素直で、会社のお金を着服するという発想もなくて、舞に告白されてその気になって、舞の雑な色仕掛けに引っかかって、最後はカウンターの裏に連れ込まれて。結局あの後山崎はどうなったんだろう、と一番安否が心配になりました。
陽子は真治と恭平の両方と関係があって、一番ヤバいのかと思いきや女性三人の中では一番普通で、恭平が死んだらあっという間に崩れてしまうのがとても良かったです。結局真治に隠し通せなくて全部バレて、真治から離れられないようにされてしまうのがとても可哀想でした。
オタクに一番近いのは後藤ではないかなと思っていて、自分の作品が認められることで自分が肯定されるという理論が、「これ知ってる……」という感覚でとても怖かったです。
また、恭平が死んだあとの三上と陽子の変わり方が対照的で、三上はどんどん派手になって、陽子はどんどん地味になっていくところが、毎回観ていてとても好きでした。ここはチームによって違ったと思うのですが、三上と陽子が同時に化粧を変えるチームがあってうわっ！と思った覚えがありますAだった気がする。あとCは最後の方の回は音楽に合わせて踊りながら変身変身？していて好き！！と思いました。
私は3チームの中でCが一番好きだったのですが、特に何が好きかというと、衣装の使い方でした。始めは、三上は恭平に合わせたであろう黒い革ジャンで、舞はカーキのコート、山崎は黒のジャケット。それが、舞が恭平と付き合い始めて服装が変わってからは恭平は誰とも違うカーディガン、山崎は迷彩のジャケットに変わったのが、感情の移り変わりという感じがしてとても面白かったです。
今回岩田さんは山崎でしたが、ファンとしてはやっぱり恭平役の岩田さんが観たい……！！ので！！三再演があった場合は是非！！何卒！！恭平でお願いします！！！！
