静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

-破レ笠 暴レ石松放浪記-

17 6/29 「風来ボウイ」 夜公演@ナゴヤ
18 7/3 「風来ボウイ」 夜公演@ナゴヤ
20 7/24 「風来ボウイ」 昼公演@ナゴヤ
28 8/28 「風来ボウイ」 昼公演@ナゴヤ
37 10/19 「風来ボウイ」 夜公演@ナゴヤ
47 11/27 「風来ボウイ」 夜公演@ナゴヤ
49 12/11 「風来ボウイ」 昼公演@ナゴヤ
51 12/17 「風来ボウイ」 昼公演@ナゴヤ
52 12/18 「風来ボウイ」 夜公演@ナゴヤ

 


 「風来ボウイ」、楽しかったー!! 「風来ボウイ」の公演自体はあと3日ありますが、私が現地で観劇できる公演は一通り済んでしまいました。周年明けに始まって半年以上上演されていた「風来ボウイ」。ここらで一度振り返ってみようと思います。

 

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 昨年秋ごろから突然近代文学にハマり、ついでに仕事が忙しくてほとんど現場に行かないまま(といいつつ忍者の現場には毎回足を運んでいましたが)迎えた7月。久しぶりにナゴヤ座に行こう、と思ったのは、チラシ配りがきっかけでした。
 お衣装を着てのチラシ配りをされていた時に、ちょうど勤務先の近くだったため、昼休みに「風来ボウイ」のチラシをいただいて、「この演目、楽しそうだな!」と思いました。その前が「SEIMEI」「トゥーランドット姫」と重めの作品が続いていたこともあり、久しぶりに楽しい演目が観たくなったのです。
 また、ちょうどその頃公演のあった、名古屋おもてなし武将隊の「織田信雄物語〜三介殿のなさる事〜」をふらりと当日券で観に入り、名物足つぼ地獄を拝見したのも、ナゴヤ座に帰るきっかけになったような気がします。足が遠のいていたことに大した理由はないけれど、戻るのもいろいろなご縁が重なっていて、やっぱり縁があるから円頓寺なんだな、と思いました。

 

 さて、私の「風来ボウイ」の開幕が少し遅かったとはいえ、もう半年前のこと。いつも以上に曖昧な記憶で書いていますが、ご容赦いただけますと幸いです。

 

 まず座長。座長は、綱五郎、豪傑、虎吉、石松の四役を観ることができました。
 初めて拝見したのは綱五郎。綱五郎が壁を蹴るところで、座長の弥次さんが壁を蹴るのが大好きだったなと思い出してにっこりしました。二丁拳銃も少し懐かしくて、帰ってきたな~! と思いました。座長の綱五郎はスタンダードにクールで強くて男気もあって、シンプルな格好良さが素敵でした。
 豪傑親分はかなり前に一度拝見したきりで、かなり記憶が薄れてしまっているのですが、とても厳ついのに運転になると急に小心者になってしまうところで笑いました。座長の豪傑親分、演出変更後も拝見したかったな……。
 虎吉は一番拝見できたように思います。座長の虎吉さん、最初から人工呼吸してくれようとしていたり、東平の子供だけでなく東平自身のことも心配しておにぎりを持ってきていたり、優しい人なのが滲みでていて良かったです。
 石松は滑り込みで観られました! 正直なところ、観られないかもしれないと覚悟していたため、拝見できて良かったです。座長の石松、世界観の保ち方がとてもうまいな、と改めて思いました。メタなOPに触れながらも「風来ボウイ」の世界から逸脱していなかったり、二幕はずっとダメージを負った状態で戦っていたりと、細部に仕事の丁寧さが表れた役作りでした!

 

 サンスケさんは石松、綱五郎、東平を拝見しました。
 やっぱり主役を演じているサンスケさんは観ていて気持ちがいい! 菊之助に似ていながら、菊之助より大人っぽさがる石松で、横品宿へたどり着くまでにもいろいろ見てきたのだろうな、と思いました。
 綱五郎は、最後に見た回でたくさん愛を振りまいていて面白かったです。
 東平は最後の方に立て続けで観ることができました! ちゃんと落ち着いてやれば人並みに、もしくはそれ以上の力を発揮するかもしれないけれど、豪傑親分に怯えるがあまり小間使いに収まってしまっているという印象がありました。親分がいなくなった町ではきっと虎吉や東平と一緒に子供をしっかり守っていくのだろうと感じました。

 

 だえさんは綱五郎、豪傑、雷蔵の三役を拝見しました。
 特に好きなのが綱五郎。クールではあるのですが、あくまで自分の世界に生きているという印象が強くて、毎回だえさんらしいな、と思いました。

 豪傑は安定感がある印象。この親分は揺るがなさそうだなと思った記憶があります。

 雷蔵は踊舞さんが豪傑の日だったため、ちょうど石松だったトラザさんが「勝てないかと思った」と仰っていて、本当にそうだよな、と思いました。お二人とも身長があるため、並ばれた時の威圧感が凄かったです。

 

 サンキューさんは石松、豪傑、東平の三役。

 石松は観られないまま終わる予定だったのですが、最後の最後に追加した公演で観ることができました。サンキュー石松さんは今まで観た石松の中で一番冷静で優しくて、格好良い大人でした。石松は一番性格が出るな、と思ったのも、サンキューさんの石松が決め手でした。

 豪傑はとっても怖くて、ふと浜松屋を思い出しました。サンキューさんの演じられる悪役は人間味のある怖さなのが好きです。

 東平は最初に拝見したため、一番印象的です。子供を守りたいという芯の強さを感じた気がしました。

 

 トウザさんは豪傑、雷蔵、伝ペリの三役を拝見しました。

 豪傑を拝見したのはかなり前なのですが、高身長を活かした凄みがあるなと思いました!

 一方雷蔵は一番最後の日に拝見したため、まだ記憶に新しいです。「山賊の歌」を歌ってくださったのですが、原曲を知らないために「?」が浮かびました(あとで原曲を聞いて、こんなだったかな……とも思いました)。この日の豪傑がトラザさんで、いがみ合う時に相撲を取ってしまうのが面白かったです。

 伝ペリ、というか、ペリーっぽい人はあまりにも足が長いためにお衣装はこれで正解なんだろうか……? と思いました。

 

 トラザさんは石松、虎吉、豪傑の三役を拝見しました。

 中でも一番好きなのが、石松です。トラザさんの石松は、力いっぱい真っ直ぐに生きていて、拝見していると自然に笑顔になれるのが凄いところだなと思います。一度本当に輝いて見えて、更に好きになりました。

 虎吉は、さまざまなシーンで拳を握りしめている印象があります。拳と一緒にさまざまな感情を握り込んでいるように感じました。二幕で東平を奮い立たせるところが大好きで、初めて拝見した時に思わず泣きそうになりました。

 豪傑は演出変更前と後で一度ずつ拝見できました。私はお兄様(百地様)のおたくでもあるため、斬馬刀を持って出て来られた豪傑を見て脳が混乱しました。また、最後に拝見した時は、まずビジュアルのお美しさに一度思考が停止し、お芝居の怖さにまた思考が停止しました。山屋の虎吉、東平を従える豪傑、とっても強かったです。

 

 サンエーさんは雷蔵、東平、伝ペリを観られました。

 雷蔵は最初の方で立て続けに拝見しました。「息してる?」という問い掛けがあまりにも恐ろしく、初めて拝見した時は思わず首を横に振りました。

 東平は初めて「風来ボウイ」を観劇した際に一度拝見しただけで、記憶も朧気になってしまったのですが、変更後の演出でも拝見してみたかったです。

 伝ペリというか、伝助さんで記憶に新しいのが、座長が石松だった日です。東平の引き抜きに来たところを石松に散々脅かされて、その後もずっと石松に対して腰が引けている様子がとても良いなと思いました。

 

 ジューローさんは拝見できたのが豪傑のみでしたが、ジューローさんの悪役が大好きだということをようやくお伝えできました。ジューローさんの悪役が良いという話、実は斉天大戦の頃からしています。演出変更前後で一度ずつ拝見できたのも幸運でした!

 

 ショータさんは虎吉、雷蔵、伝ペリの三役を拝見しました。

 実は圧倒的虎吉率の高さを誇っていたため、ショータさんの虎吉が私の中のスタンダードとなりました。東平の兄貴分として、ちょっと頼りないところがありながらも真剣に東平と子供を守ろうとしているところが良いなと思いました。

 雷蔵は、新役二日目に拝見しました。ヒャッハァ、という謎のナナちゃん人形ポーズがツボでしたし、二幕冒頭のフリップ芸は笑いすぎてもうだめかと思いました。あのネタ、また拝見したいのでYoutubeチャンネルに投稿されることを勝手に祈っております。

 伝ペリはすっかり拝見した気でいたのですが、意外とmy楽まで観ていなかったことに後で気が付きました。カテコで「開国」を帽子の主砲(副砲?)に引っ掛けていた印象が強いです。

 

 タロウさんは東平と伝ペリの二役。

 どちらの役もたくさん拝見できて大好きなのですが、東平の時に豪傑にぶちかましていくお姿があまりにも将来有望だなと思いました。タロウさん、前作で拝見した時もお上手だなと思っていたのですが、東平があんまりにも良くて、ますます座員入りが楽しみになりました!

 伝ペリでは、もっちゃんさんの雷蔵の日のお姿が特に記憶に残っています。ペリーっぽい人の安定感が凄くて、とても良かったです!

 

 それから、のじょくん。演目で拝見できたのが確か「蒼ノ風」ぶりだった(と思う)(何か抜けている気がしなくもない)のですが、最後にナゴヤ座の板の上で輝いている姿を拝見できて本当に良かったです。またどこかで拝見できますように!

 

 ゲストでは水谷さん、もっちゃんさん、そして踊舞さんを拝見できました!

 水谷さんの綱五郎はお父さん感がすごくて、石松との旅は面白そうだな、と思いました。

 もっちゃんさんの雷蔵は、可愛いのに威圧感があって、こういう上司っていそうだな……と思いました。もっちゃんさんの楽日は、ロングヘアになっていて可愛さが増していました!

 踊舞さんは普段の優しげな雰囲気をどこに捨ててきたのか、と思うくらい恐ろしい親分で、拝見している間踊舞さんだということを忘れそうになるくらいでした。サイン列で、いつもの踊舞さんが降りて来られたのを見てようやくほっとしました。

 

 以上、「風来ボウイ」の振り返りでした!

 次回作は過去最高に通った「YAJIKITA」「YAJIKITA2」の再々演と、新作「YAJIKITA3」! 前回からショータさんと四代目タロウさんも加わり、新たな弥次喜多コンビを拝見できるのが今からとっても楽しみです!