静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

SAZEN0 2023.11.1-2023.11.5

11/1 『SAZEN0-月影の章-』昼公演・夜公演@ナゴヤ

11/3 『SAZEN0-月影の章-』昼公演・夜公演@ナゴヤ

11/5 『SAZEN0-月影の章-』昼公演・夜公演@ナゴヤ

 

 

 日曜日に『ヒモのはなし』が千穐楽を迎え、束の間の休息を得たおたく。ひたすらにブログを書き続け、ぎりぎりで投稿し、『SAZEN0』を観てきました。

 

 

〇11/1

~配役~

・小野塚鉄斎:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

・諏訪栄三郎:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)

・弥一郎:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

・道場破り/月丸:名古屋山三郎さん(以下「座長」)

影丸/相馬大膳亮:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

・新井半兵衛:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)

・金子辰之助:名古屋参九郎さん(以下「サンキューさん」)

 

 実は『SAZEN0』はゲネを拝見したのみ。もはやうろ覚えの中水曜日の公演を観劇しました。

 

 第一印象は、「めちゃくちゃ良くなってる~!」。正直なところ、ゲネの段階では極上ナゴヤカブキ『SAZEN』から日がなく、かなり急ごしらえで上演に踏み切ったなという印象があり、お芝居や殺陣も乗り切れずにいました。この日の配役は半分以上ゲネと同じだったので、どうかな……? と思っていたのですが、各段に良くなっていて、楽しめました!

 

 この日、やっぱり注目してしまったのはトラザさん。つい三日前までささしまスタジオで泥臭く等身大の人間であるシゲさんとして生きていたトラザさんですが、影丸は完全に少年ジャンプの世界! シルエットの段階から、これは絶対に好きなキャラクタだ! と思っていた通り、登場から退場まで可愛いに溢れていました。今のところ、影丸が余りにも好みで、舞台上にいらっしゃる間思考が可愛いで埋め尽くされています。これ、アニメだったら推してただろうな……と思いました。あと影丸、屍人として蘇った後、相手をほとんど見ていないような戦い方をするのが強者の立ち振る舞いで好きでした!

 

 ジューローさんの栄三郎は、極上の栄三郎よりまだ青さが感じられて面白いなと思いました。祠の封印を解くシーンでは、ジューローさんの持前の音楽センスが惜しみなく発揮された結果、ダエさんまで音程が迷子になっていたのがあまりにも面白く、笑いすぎて呼吸ができなくなるところでした。

 

 弥一郎はサンエーさん。サンエーさんは先日まで『ヒモのはなし』でお芝居を観ていたわけですが、また全然違ったお芝居になっていたのが面白いなと思いました。細かな表情の変化や台詞のトーンから感情が読み解きやすく、これは2週間ずっと拝見していた経験値によるものか、サンエーさん自身の経験値なのかどちらだろう? と思いましたが、どちらもということにしておきたいです。精神的に向上心がないとばかだと漱石も言っていたので、おたくも観客として向上心を持っておきます。何が言いたいんだ。サンエーさんの弥一郎は、本当にジューローさんの栄三郎と年がそう離れていないのだろうな、と思って、より悔しさを感じました。

 

 ダエさんの鉄斎も、サンエーさんの弥一郎と同様極上で拝見していましたが、出番が多い分よりその人間性が観られて面白いなと思いました。強くて厳しい面もあるものの、基本的には割と優しさやお茶目さがある鉄斎なのだなと認識しています。

 

 座長の月丸、ゲネでのサンスケさんとのコンビはどうだったかあまり記憶がないのですが(その間にいろいろな情報を詰め込みすぎました)、トラザさんとのコンビだと、圧倒的動の影丸に対し圧倒的静という印象で、良いコンビだなと思いました。「月下真一文字」を食らって「練り消しだ」と言ったり「蜂蜜だ」と言ったり、あそこはボケるところなんですね……? そしてそれをやるのは月丸なんですね……? と面白くなりました。

 

 半兵衛はトラスケさん。「奇跡の剣」、何か元ネタがあるのだろうな、と思って調べてみたらドラクエが出てきました。トラスケさんの半兵衛、配信で少しだけ拝見したのですが、実際に観てみると動きの速さがすさまじく、蹴りの風圧に衝撃を受けました。格好良いと面白いのバランスがとても好きです。

 

 辰之助はサンキューさん。ゲネを拝見したときより格段に動きが良くなっておられて、本当に栄三郎と同格の強さを持っているように見えました! ラストで立ち去る時の名残り惜しさが上手いな、と思いました。

 

〇11/3

~配役~

・小野塚鉄斎:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

・諏訪栄三郎:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

・弥一郎:名古屋参史郎さん(以下「シロウさん」)

・道場破り/月丸:名古屋山三郎さん(以下「座長」)

影丸/相馬大膳亮:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

・新井半兵衛:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)

・金子辰之助:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)

 

 この日は栄三郎がジューローさんからサンスケさんにチェンジ。サンスケさんが栄三郎をやってらっしゃるのはSNSで拝見していたものの、実際に拝見するのは初めて。鉄斎や辰之助に振り回されていて苦労性なのだなと思いました。

 

 弥一郎はシロウさん。弥一郎は「栄三郎と年がそんなに離れていない」と仰っていますが、シロウさんの弥一郎の場合だと、本当は5歳くらいは離れているが見栄を張って「そんなに離れていない」と言っているようで可愛いなと思いました。町の娘さんが皆自分のことが好きだと思ってしまうところも幼くて好きです。

 

 辰之助はジューローさん。祠の封印を解くための呪文で野球拳のようなことをしたのですが、音程が大暴投でなかなかじゃんけんにたどり着けなかったのが面白かったです。あとジューローさんの辰之助の人柄の丁寧さが好きでした。

 

〇11/5

~配役~

・小野塚鉄斎:名古屋山三郎さん(以下「座長」)

・諏訪栄三郎:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

・弥一郎:名古屋参史郎さん(以下「シロウさん」)

・道場破り/月丸:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

影丸/相馬大膳亮:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

・新井半兵衛:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

・金子辰之助:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)

 

 この日は既存の半兵衛がおらず、確実に新役が出る日。大方の予想通り、サンエーさんが二役目お披露目でした! サンエーさんの半兵衛、昼公演と夜公演でもかなり印象が違ったのでもっと観たい! というのが正直なところ。夜の半兵衛、めちゃくちゃクールで底知れなさがあって良かったです。

 

 この日初めて拝見できたのが、座長の鉄斎。座長の鉄斎はとても厳格で威圧感があってお声がとても低くて、この人の息子がよくこんなのびのびと腕白で喧嘩っ早く育ったな……としみじみ思いました。変なところがピュアな鉄斎で、栄三郎にジューローさんの辰之助と座長の鉄斎は一緒にしてはいけないと言われていたのが面白かったです。

 

 ダエさんの月丸も初めてで、こちらは全然予想がつかなかったお役。一体どうなるのか、と思っていましたが、トラザさんの二次元影丸ともばっちりのコンビ感でした。この日、影丸の刀が飛ばされてしまったのですが、それを拾って投げ渡す月丸がとても格好良くてお見事でした!

 

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 2か月ぶりにトラザさんもサンエーさんもおたくたちもナゴヤ座に帰ってきて、あっという間にナゴヤ座に通う日常に引き戻されたことに寂しさもありますが、久々の配役シャッフルもとても新鮮に感じて面白かったです!

 今月・来月は少なめ進行なのですが、次回も楽しみです!