12/23 『SAZEN0』昼公演・夜公演@ナゴヤ座
~配役~
・小野塚鉄斎:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)・諏訪栄三郎:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)
・弥一郎:名古屋参雀久さん(以下「サンジャクさん」)
・道場破り/月丸:名古屋山三郎さん(以下「座長」)
・影丸/相馬大膳亮:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)
・新井半兵衛:名古屋虎之助さん(以下「トラスケさん」)・金子辰之助:名古屋参史郎さん(以下「シロウさん」)
月初以来拝見できていなかった(それはそう)トラザさんの栄三郎が久々に拝見できました! お衣装が新しくなってからは初めてで、ようやく拝見できて嬉しかったです。
この日の栄三郎、単純に久々に観たからということもあると思うのですが、魔剣にイニシアチブを取られているときの動きが回を重ねるごとに鋭敏で速くなっているような気がして、とても好きでした。ここ、栄三郎の肉体がただのおまけで、刀の意志が先行しているのが何度拝見しても好きです。
旅の道中、襟巻をしている栄三郎が可愛いなと思っていたら、弥一郎の怪我を手当てすべくさっと外したのを見て目を見張りました。手拭いよりもすぐに出せるとはいえ、身に着けるものを差し出すことができる栄三郎はやはり少し危うさがあるのかなと思いました……!
余談ですが、祠の奥に入るときに少し躊躇したように見えて、師の言いつけが頭を過ったのかな? と感じて好きでした。
また、この日は弥一郎がサンジャクさん。サンジャクさんの弥一郎も初めて拝見したのですが、この弥一郎と栄三郎の組み合わせが面白かったのが、二幕冒頭の辻斬りを繰り返す兄弟へ憤るシーンでした。ここ、弥一郎も栄三郎も感情がたっぷり乗っていて、お互いに良いボールを投げあっているんだろうなと感じました。
サンジャクさんの弥一郎は、サンジャクさんの本領発揮という感があってとても良かったです! 弥一郎の悔しさ、やるせなさといったものがひしひしと伝わってくるお芝居で、もっと観たいなあ、と思いました。もう1月のマイ千穐楽までチャンスはありません。わーん。
ジューローさんの鉄斎もようやく拝見できました。かなりお年を召した印象の鉄斎で、力いっぱいの弥一郎・栄三郎に振り回されていたのが面白かったです。
座長とサンスケさんの月影コンビも久々でした! というか、座長が外部にご出演なさっていたのと私の現地観劇のスケジュールが合わず、座長を拝見したのも久々でした。月下真一文字を食らうところ、シュール系ボケの月丸と冷静ツッコミの影丸でとても面白かったです。
あとこの日わくわくしたのが半兵衛対栄三郎・弥一郎のシーン。多分トラスケさんの回し蹴りがとても好きだということと、お三方の動きが嚙み合っていたように感じて、観ていてご機嫌になりました。
今年の観劇はこの日が最後。ここでこの配役を観ることができて良かったです!