静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

今日も今日とてナゴヤ座が楽しい

76. 12/8 ナゴヤカブキ特別公演@徳川園

 

 徳川園で行われた大量殺戮もとい「BENTEN the KID」の話です。あまりにも死に散らかしたので、記憶が曖昧です。ご容赦ください。

 


 そもそも徳川園まで歩く道すがら、「今日の演目は何か」「やはり虎の尾では?」「虎の尾初見なので楽しみ」「ついでに徳川園の虎の尾を見なければ」みたいな話をしていました。なのに!何故!会場に入ったオタクたちの目に飛び込んできたのは、なんと浜松屋の暖簾でした。この時点で軽く死にました。「もしかしてトラスケ弁天に上方屋では?」という予想が出たからです。死ぬやん。

 

 しかし、始まると何故か捕方で飛び込んできたメンバーにサンエーさんが。えっ!?サンエーさんがいる……!?なんで……!?と動揺しつつ始まる「BENTEN the KID」。そして、ふと気が付きました。座長は忠信利平、サンスケさんは弁天、トラザさんは日本駄右衛門、ダエモンさんは力丸。あっ……これ、もしかして赤星は……!その「もしかして」が確定したのは、浜松屋が出てきた瞬間。二度目のあっ……でした。
 そして尺の都合でカットされ、縄を掛けられた状態で日本駄右衛門の香りを嗅いだ弁天の、「お前……!もしかして日本駄右衛門か……!?」という台詞ここも今までの弁天と違う気付き方だったので死んだで、なんと玉島殿が舞台上でそのまま日本駄右衛門に早変わり!!ダメですよ!!!!
 血の気の多い浜松屋が日本駄右衛門だと知った瞬間「日本駄右衛門だと!?先生ーーー!!!赤星の先生ーーーー!!!!」と大声を上げ、呼び出した赤星が、恐らくその場の座クラ全員が観たいと思っていた、あの、トラスケ赤星でした。もし脳内にTwitterが連携されていたら、私は確実に元気な死体をTLに晒しているところでしたが、残念ながら連携されておらず、お隣のフォロワーさんと手を握り合うことしかできませんでした。あのね、トラスケさんの赤星、お髭だし刀の他に扇も腰に差してらしたんです……。
 危ないから、と浜松屋は捌け、力丸と弁天が下手で大人しく見守る中、舞台上で繰り広げられる虎屋の立ち回り。これがまた本当に凄かったんですよ……!!ずぶの素人なので難しいことは分からないんですが、日本駄右衛門が赤星に背中を斬られたところ、本当に斬られたように見えて、これで通常版の筋に戻るのかなとちょっとメタなことを考えたりもしました。……斬られてなかった!!斬られてなかったんです!!凄い!!なんと日本駄右衛門、 確か鞘で赤星の刀を受けていました。この立ち回りのところ、本当に悲鳴みたいな「虎屋ーーーー!!!!」が私の喉から出ていました。ヤバかった。最終的にお互いの首筋に刀を向け合うことになった駄右衛門と赤星ですが、なんと刀を下ろした駄右衛門が赤星に手を差し出して、「仲間にならないか」って……。そして赤星もその手を取ってしっかりと握るんです。ダメですよ。
 そこに浜松屋が乗り込んできて、それを白浪組が成敗するという流れだったのですが。そうです。この時弁天はなんとお浪さんのあのはだけた恰好のままだったんです。もうね!!無理でした。好き……格好いい……。煙管を浜松屋に突きつけるのはダメですよ……。この日のサンスケさん、本当に喉の調子が悪そうで、心配だったんですが、その分眼が!あまりにも格好良くて!!いや眼はいつもとてつもなく素敵なんですが、声より先に鋭い眼光が視界に飛び込んでくるんです。光の方が音より早いから当然ですけども??。あと最後赤星が扇をバッと広げたのがあまりにも美しくてまた死にました。ありがとうございました。

 


 そんなこんなで、あまりにもヤバい語彙力の死「BENTEN the KID」を観てしまった私は、当初徳川園で虎の尾のお写真を撮らねばと思っていたことすら忘れてふらふらと帰路につきました。本当にこの日の「BENTEN the KID」が最高だったので、どうにか円盤にして販売していただくか、再演をしていただくかどちらかをお願いします。切実に!!