10/25 麗麗-reirei-コンセプトワンマンライブ「MACBETH -魔苦減須-」@HOLIDAY NEXT NAGOYA
極上ナゴヤカブキ『MACBETH -魔苦減須-』から一ヶ月以上が経ち、新作の『スケロクブギ!』にもすっかり馴染み始めたこの頃。『MACBETH -魔苦減須-』後夜祭にて発表のあった麗麗さんのコンセプトワンマンライブに、ナゴヤ座から名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)と名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)がご出演なさるということで、魔苦減須に会える最後の機会を見届けてきました。
〜セットリスト〜
1.ラブレイド
2.ふぁんきーふぃーばー
(MC)
3.キットカット(略)
4.DEADMAN
5.開運GOLDRUSH
(MC)
6.近藤りょーじかかってこいよ
7.どえりゃ∞INFINITY
8.氷上のブレイバー
(EN)
9.MADOU
10.紫風流閃
11.DERA☆GROOVE
紅愛さんと近藤りょーじさんの前説から一転、「テン、テン、テン」と太鼓の音が鳴って幕が開くと、なんと玉座に座った魔苦減須がいました。傍に控えているのは斧離按須で、「お呼びでしょうか」というあの二幕冒頭の台詞。まさかあのシーンを再現していただけると思わず、おたくは崩れ落ちそうになりました。あの時ちくさ座で繰り返し聴いたあの台詞がまた聴けたこと、本当に嬉しかったです。二幕冒頭の魔苦減須の台詞は、ナゴヤ座で上演していた頃から印象深いものがたくさんあったので、ここで最後に聴くことができて本当に良かったです。
本来止めに入る蛮行はちょうどその頃ナゴヤ座にいたため、代わりに麗麗の皆様が止めに入ったのですが、りょーじさんが丸腰で身体で剣を受けながらオオムコウで復活するシステムは流石に予想外だったため、魔苦減須が荒々しさに泣きそうになりながら笑うところなのか? と少し混乱しました。でも魔苦減須が容赦なくりょーじさんの頸動脈を斬っていて面白くなってしまいました。
しっかり魔苦減須が玉座を脇に寄せながら帰っていき、一曲目は「ラブレイド」! 「ラブレイド」で「愛」に合わせてジャンプをする振り付け、一度完璧に覚えたと思ったのですが、最近やっていなかったため完全に忘れており、段上から前方の麗麗さんのファンの皆様を拝見して思い出しました。二回目からはしっかり飛べました。
クラップをしながら入った二曲目は「ふぁんきーふぃーばー」。この曲、まだ記憶に新しく、未だライブでの楽しみ方が把握できていないのですが、メロディのキャッチーさのおかげで楽しく拳を振り回せました。これ、前回のライブでも同じようなことを言った気がします(あれ……?)。
曲に入る時に「手は頭の上で」という意味なのか、りょーじさんが「あて! あて!」と仰っていて面白かったです。
ここで一度MC。普段はここでメンバー紹介となるのですが、その前にゲストの紹介! 二曲幕の裏にいたというお二人、「御札のようなものが貼ってあって怖かった」と仰っていて面白かったです。トーク終わりに「一旦ここで段取り的にハケということで!」と全部口に出すサンエーさんも天才でした。
また、そのまま次の曲に行こうとした紅愛さんが夢呂さんから「自分たちの紹介はいいのか」と問われて本当にざっくり片端から名前を挙げて終わりという雑な紹介で笑ってしまいました。
一通りトークも終わって三曲目は「キットカット(略)」! 『MACBETH -魔苦減須-』の後夜祭から『スケロクブギ!』に続く流れでナゴヤ座でもずっと唱えられているこの早口言葉、久しぶりにちゃんと笑い転げることなく聴くことができたような気がします。
拝見しながら口にキットカットを詰められる弾漢を思い出したのは内緒です。
続く「DEADMAN」は後ろの方でもしっかり声を出しながら拳を上げていてとても楽しかったです! この曲になるといつも紅愛さんの治安が悪くなるので面白いなと思っているのですが、やっぱりタイトルや曲調から荒々しいのでそうなるのかな……?
一転して五曲目は明るい雰囲気の「開運GOLDRUSH」! この曲は最後の方に「わっしょい合戦」と呼ばれるパートがあるのですが、そこに突如魔苦減須が飛び込んできて笑ってしまいました。
ここでまたMCが挟まったのですが、諱さんが「魔苦減須兄さん」略して「魔苦兄」と呼び始めて面白かったです。一日だけ地獄から帰って来られたという魔苦減須はとてもすっきりした顔をしていて、現世に思い残したことは無いのだなと改めて思えて何となく嬉しかったです。
地獄に落ちた魔苦減須は冥府魔道を突き進むことを決意したため死後も結局止まることはできずただ戦い続けるのだと思うのですが、現世における魔苦減須はきっともうやり残したことってないのですよね。生前の苦しみは全て地獄に持っていったから、現世に特別に戻ってこられた魔苦減須はきっと憑き物が落ちた顔をしていたのだと思います。
また、『MACBETH -魔苦減須-』は魔苦減須と魔苦減須夫人のW主演ですが、魔苦減須夫人もやっぱりナゴヤ座でお仕事中。「我が妻も呼びたかった」という発言におたくたちが沸き立つと、魔苦減須夫人(名古屋虎之助さん)のお声で「あなた〜!」とボイスが流れました。まさか魔苦減須夫人が出てくるのか……? いやそんなはずは……! とざわつくライブハウスに颯爽と現れたのは、ナゴヤ座で『MACBETH -魔苦減須-』を上演していた時に生まれて以来、それまでナゴヤ座のマスコットキャラクターのポジションに収まっていた混世魔王を退けて不動の人気を確立したソクラテス・シモンでした。
シモンが出てきたということは、やる曲はもちろん「近藤りょーじかかってこいよ」! シモンがベースに、銀さんがギターに、りょーじさんがボーカルにぐるりとポジションチェンジし、魔苦減須はシモンを麗麗さんに預けて帰っていきました。
サンエーさんのベースは前回『MACBETH -後夜祭-』の際は前方だったこともあってあまり音を耳が拾えなかったのですが、今回はしっかりと聴こえてとても嬉しかったです。
ナゴヤ座が絡んだ時に「近藤りょーじかかってこいよ」をやると何故かりょーじさんのギターソロのパートで麗麗さんが祠に封印されてしまうという謎のお決まりがあるのですが、この日はシモンが「やらせふか」と宣言し、「誰が飲んでいるか! すっぱすっぱドリンク」が発生! コック帽を被った主演のトラザさんがドリンクを持って入ってこられたのですが、一つだけ明らかに怪しい髑髏マークの描かれたコップが……。実は七つのコップのうち一つだけ普通のドリンク、残りの六つは酸っぱいドリンクになっているため、誰が普通のドリンクを飲んでいるか当てるというゲームでしたが、明らかに髑髏マークの描かれたコップだけ色が違い、つまりあれが当たりなのだろうな……と遠目にも分かりました。髑髏マークのコップを取ったのはりょーじさんで、とても酸っぱそうなお顔をされていたのがすべてお芝居という、またもやりょーじさんが演技派であると示す結果になったのが面白かったです。トラザさんは確実に酸っぱかったのだな……と思う顔をしておられたためまったく投票がされなかったのですが、それをシモンに「人気がない」と言われて「人気あるもん!」と反論していて笑いました。全員人気はあります。
魔苦減須も加わった状態で無事曲に戻り、再びライブは大盛り上がり。魔苦減須は全力で折りたたみをした結果コック帽が邪魔になったらしく、曲終わりに投げたのが綺麗な弧を描いて飛んでいて凄かったです。
魔苦減須とシモンが帰って行き、続いての曲は「どえりゃ∞INFINITY」。これもまだ体感でとても新しい曲なのであまり馴染みがないのですが、はノリが良くてただ楽しく手を挙げていたら終わっている印象があります。
でもそれって曲がとても楽しくて音に乗りやすいということなので、それはとても良い音楽だなと思いました。
本編最後は「氷上のブレイバー」。実はちくさ座で『MACBETH -魔苦減須-』を観ていたときは、あまりにも魔苦減須側に立って物語を追いかけていたため、この曲が流れ出すと丸火武が立ち上がってしまってうんざりしていました。丸火武が腑抜けたままでいてくれたら、森は動かないまま魔苦減須は安泰だったので……。
そのため、もしかして私はこの曲も好きではないのでは!? と思ったこともあったのですが、実際にライブで聴いたら(多少丸火武への苛立ちは思い出したものの)曲はちゃんと良くてほっとしました。この選曲をしたのは俺! とこの後登場したトラザさんが仰っていて、曲選びが本当にお上手だな……と改めて思いました。
実は本編は「氷上のブレイバー」で終わりで、ここからはアンコール。ただ、アンコールの掛け声を長々やるのは疲れるという紅愛さんのおたくの心を分かった采配により、「アンコール!」と一回だけ叫んで終わるという過去最速のアンコール登場となりました。
魔苦減須が登場したアンコール一曲目はもちろん『MACBETH -魔苦減須-』の主題歌として書き下ろされた「MADOU」。曲前のトークでトラザさんが「魔苦減須で行くか虎三郎で行くかMADOっている」と仰っていて、だからこんなに爽やかな謎のキャラクタだったのかと思いました。
「MADOU」の曲振りはもちろんトラザさん。「綺麗は穢い、穢いは綺麗。MADOU」というタイトルコールで始まった「MADOU」、トラザさんがたくさん歌ってくださって、この曲にたくさん込められた魔苦減須の感情の欠片だった歌詞が魔苦減須本人の言葉として新たに感情を吹き込まれたように感じて大好きでした。
また、間奏では弾漢暗殺時に被った偽りの仮面も登場して、千穐楽のカーテンコールでも悲鳴をあげたおたくはまたもや悲鳴をあげました(反省)。あの仮面は魔苦減須が憧れた王を越えるために必要不可欠なものだったと思っているので、『MACBETH -魔苦減須-』をコンセプトにする以上あの仮面も必要不可欠だと思っていたような気がします。
トラザさんの歌声はわりと高かったり柔らかかったりするのですが、「MADOU」を歌っておられる時は固めで太いお声だったのが魔苦減須らしくて大好きでした。また、途中で「最早戻れぬ」と台詞が入るのもこのライブだからこそ観られたものだと思うので、このライブを企画していただけたことが本当に嬉しかったです。
十曲目は「紫風流閃」。今回のコンセプトは「SAZEN」シリーズではないけれど、ナゴヤ座のおたくが多いライブではよくやってくださる印象なのできっと今回もやるだろう、ということはきっとサンエーさんも弥一郎のお衣装で出て来られるのだろうと思ってはいたのですが、その弥一郎の片腕がないのは完全に想定外でした。やられた! と素直に思いました。
メインで歌ったのはやはり弥一郎だったのですが、ところどころ魔苦減須も歌っていて、こうして魔苦減須が歌っているところを聴くと『MACBETH -魔苦減須-』にも通じるところがあるように感じてとても良かったです。
サンエーさんがソロで歌っているところってあまり印象にないのですが、歌声と地声があまり変わらないタイプだからなのか、弥一郎の人生がしっかり乗っているような気がして好きでした!
ラストは楽しく「DERA☆GROOVE」! 久しぶりにトラザさんが「カッコつけちゃってもいいかい」と歌ってらっしゃるところを拝見した気がします! あとマントをばさばささせて大暴れの魔苦減須をすっと下がって避ける夢呂さんがとても良い動きで、トラザさんの暴れる場所を作ってくださるのが優しいなと思いました。
ちくさ座ではずっと悩み苦しみ抜いた魔苦減須を観てきたので、今回のライブで魔苦減須がとても楽しそうに笑っているところを観られて本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
以前は忍者隠密隊B.C.Aを追いかけているだけで毎月麗麗さんのライブも拝見できていたのですが、ここのところあまり拝見できておらず少し寂しいような思いもあるのですが、次回は12/1に紅愛さんとトラザさんのアコースティックライブがある! ということで、また「MADOU」が聴ける日があるのか、はたまたお兄様(TANBA様)のようにカバーライブになるのか、その辺りもとたも楽しみです!
最後に改めて、おやすみ、魔苦減須。