静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

弥次さん喜多さん 3週目終了

1/20 『YAJIKITA2』夜公演@ナゴヤ

1/21 『YAJIKITA』昼公演・夜公演@ナゴヤ

1/22 『YAJIKITA2』昼公演・夜公演@ナゴヤ

 

 

 3日分5公演の記事を溜めないのは不可能だと気が付きました。と、いうことで、今回は金・土・日の振り返りです。

 

○『YAJIKITA』(以下「1」)

 時系列が異なりますが、まずは土曜日の「1」から。この日は、今まで喜多さんだったサンスケさんの新役がありました!

 

〜配役〜

・弥次さん:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

・喜多さん:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

 

護摩の灰(兄い):名古屋山三郎さん(以下「座長」)

護摩の灰(子分1):名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)

護摩の灰(子分2):名古屋参太郎さん(以下「タロウさん」)

・宿屋の主人:名古屋参九郎さん(以下「サンキューさん」)


・医者:サンスケさん

・産婆:サンキューさん

・坊主:名古屋参十郎さん (以下「ジューローさん」)

・宿屋の主人:座長


・小山田豪傑:ジューローさん

・豪傑の子分:サンキューさん

・近藤雷蔵:タロウさん

雷蔵の子分:座長


・腹出し:ジューローさん、タロウさん、サンスケさん

・鎌倉権五郎:座長

 

◇OP

 サンエー弥次さんは座長の弥次さんに近い印象。前日の『YAJIKITA2』(以下「2」)で座長がやっていたように、「ええい、やってられるか!」と開き直るところで講談師セットを丁寧に袖に渡す様子が面白かったです。サンエー弥次さんは拍手をたくさんさせてくださるのも楽しくて好きです。

 トラザ喜多さんはやっぱり「弥次さんは馬鹿だよ」のところで荷物の角で頭を殴ろうとする、パワータイプ。OPをマイクで歌うところのキュートさとのギャップが面白いなと思いました。

 

◇暗闘の宿

 「暗闘の宿」のトラザ喜多さんは、ほっかむりに穴が開いていてトレードマークのオヒネリ付きちょんまげが飛び出しているのがとっても可愛い! その可愛い見た目の喜多さんですが、弁天参りを企む時は下心が丸出しになってしまって、素直だなと思います。この喜多さん、暗闇からヤジさんに声をかけられると、「もうエロいこと考えません!」と懺悔しますが、「2」になるとまた奪衣婆さんの腰巻を奪おうとしてしまうのかな? と面白くなりました。また、棚を護摩の灰に持たせたあと、壁に頭をぶつけてしまうところが細かくて好きです。

 座長の兄いはやはり素手タイプ。暗闇のせいでちっとも子分たちに攻撃が当たらず、空を引っ掻いているのがじわじわ来ました。タロウ子分さんはかっちゃんのポジションになるとちょっと擦れた雰囲気になるのが良いなと思います。サンスケ子分さんはトラザ兄いが持ってらした棒を背中に背負ってらっしゃって、どこで使うのだろう? と思っていたら、タロウ子分さんがいなくなった後、虚空に向けて突き出していて、臆病さが可愛かったです。捕物が始まってからのサンスケ子分さんの謎ステップに見覚えがあり、この変なステップも好きだったな、と思い出しました!

 

◇腹痛の宿

 「腹痛の宿」では、やはり医者の自由奔放さが光ります。今回はサンスケ医者さんの初日にも関わらずフルスロットル。昼にやってらした「医は意なり」と「稲荷」を掛けたネタ、ちょうどお酒を口に含んだ瞬間だったため必死で堪えたのですが、その結果夜には消えていたのが寂しかったです。ああいう瞬発力の高いネタ、大好きです。後でサンスケさんにお話を伺うと、「普段は他の人達が散らかしたのを片付ける役割だけど、今回はトラザさんに散らかしますって言った」とのことで、なるほど、と思いました。

 トラザ喜多さんは「腹痛の宿」の間基本的にツッコミで大忙しですが、弥次さんが苦しんでいるとご機嫌なラッパーになってしまうのがとても面白くて、毎公演笑ってしまいました。

 あと印象に残っているのが、座長による宿屋の主人です。宿屋の主人は登場シーンがほとんどないにも関わらず、何故かホラー映画の世界線にいて、急に挟まる真顔がとても恐ろしく、自分のビジュアルの使い方をよくご存じなのだなと感じました。

 

◇川越人足銭渡り

 「川越人足銭渡り」は、相変わらずトラザ喜多さんは一生懸命タロウ雷蔵さんを叩いて速度を上げようとしていて面白かったです。喜多さん、弥次さんが青筋を浮かべて憤慨している時も座り込んだままなのがとても良いコンビだなと思いました。あと、トラザ喜多さんが川の水を汲んで弥次さんに掛ける時に、笠にオヒネリをそっと入れる遊びが楽しかったです。

 ジューロー豪傑さんとタロウ雷蔵さんのライバルペアを拝見するのは初めてで、このペアも『風来ボウイ』で拝見したかったな、と思いました。

 

◇夢の宿

 「夢の宿」は格好良い弥次喜多コンビを目一杯味わうことができる一幕。サンエー弥次さんが夢の中でも腹出しのお衣装を丁寧に脱いで畳んでいらして、そういえば「元は駿府の大店の若旦那」だったな、と思い出し、それを受け取ったトラザ喜多さんは袖にぽいっと放り込んでしまうのがとても面白かったです。

 また、座長の権五郎はやっぱり強い! 安定感と面白さのバランスが凄いなと思いました。また、権五郎がつらねを述べている間、上手階段で文句を垂れるトラザ喜多さんの瞳が黒曜石みたいに光っていて綺麗でした。トラザ喜多さんのとても格好良くて、毎回どきどきします!

 

 

〇『YAJIKITA2』

 引き続き、金曜と日曜の「2」の振り返りです。

 

~配役~(1/20・1/22)
・弥次さん:名古屋山三郎さん(以下「座長」)・名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)

・喜多さん:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)・名古屋参九郎さん(以下「サンキューさん」)
・牛頭:ダエさん・名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)
・馬頭:名古屋参雀久さん(以下「サンジャクさん」)・サンスケさん
・卯頭/懸衣翁:名古屋参太郎さん(以下「タロウさん」)
閻魔王:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)/ 座長
・奪衣婆/人頭幢/人呑鬼:トラザさん・名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)

 

 金曜日は、待ちに待った座長・サンスケさんの弥次喜多コンビに加え、ようやく登場のサンジャクさん、ついに新役のダエさんというてんこ盛りな配役。「東西、東西!」の第一声が座長で、ついに来た! と喜びに震えました。山屋の弥次喜多は三年前の延長のような安定感で、今年に入ってから観られていなかった「なるみてまでいぬ」のネタなどもあり、懐かしさがありました。閻魔庁での審問では雑なコラージュ画像でセーラー服を着せられたり、足つぼ地獄ではよたよたになる様子に、「2」の座長弥次さんってこんな感じだったな、と思い出しました。

 新役コンビの牛頭馬頭もとても良いコンビでした! ダエさんの牛頭は初めて拝見したのですが、あまり口数が多くないにも関わらず、突然放つ爆弾級の一言が面白かったです。サンジャク馬頭さんはこの日が初日! 再演の頃もやってらっしゃった役だからか、どこか懐かしさのある馬頭さんでした。また、ジューロー閻魔様がやっぱり若々しさと青さのある閻魔王で、牛頭馬頭は時給アップを目論み、卯頭はダブルワークで過労している様子が窺えて面白かったです。ダエ牛頭さんは一度その功績により時給が100円上がったものの、ギャグが悪く200円下がったため結果-100円、サンジャク馬頭さんは何かする度に時給が上がるかな? という顔で閻魔様を見るものの結局上がらなくて、その様子も笑ってしまいました。

 トラザ奪衣婆さんは前回拝見した時よりも更に可愛さが増していました! この日から胸が増量されたらしく、うっかり触ってしまうサンスケ喜多さんや金棒を取り返しに来た牛頭馬頭の反応が面白かったです。トラザ奪衣婆さんの胸を見てしまった牛頭馬頭のおふたり、ダエ牛頭さんは金棒で目を隠し、サンジャク馬頭さんは指の間からしっかり見ていたのが対比的で面白かったのですが、恐らくおふたりとも奪衣婆さんのファンなのだろうなと思いました。

 人頭幢(以下「にんちゃん」)は前回どうだったか失念してしまったのですが、おでこに筋が描かれていて更に格好良さが増していました。一方でやはり表情には可愛さがあり、一粒で二度美味しいにんちゃんでした。この日のトラザにんちゃんは「人頭幢よ」と閻魔王に振られるまで目を閉じたスリーブモードで、その横顔があまりにも美しくて改めて惚れ惚れしました。また、ジューロー閻魔王が何かハプニングを起こし(詳細は忘れてしまいました……)、爆笑が起こっている間も目を閉じていたためにんちゃんだけは巻き込まれずに済み、「一体何が……?」と言いたげだったのがまた面白かったです。
 ジューロー閻魔様は前述の通りまだあまり威厳のない閻魔様だったのですが、地獄破りのところで閻魔王の冠で視界が覆われ、少し可愛く感じました。

 そしてトラザ人呑鬼さん。相変わらずとても強くて恐ろしい上に、手の甲に黒い筋を描いてらっしゃって、再演時のサンスケ人呑鬼さんの手の甲の赤い筋に囚われていたおたくは思わず膝を抱え込みました……。他のお役もたくさん拝見したいけれど、人呑鬼ももっとたくさん拝見したいので困ってしまいました。

 

 日曜日はサンキュー喜多さんの初日。営業不仲でお馴染みのダエキューコンビがやっと拝見できました。ダエキューコンビの仲直りポーズ、スタンダードから外れていて、特殊演出だ……と思いました。また、OPのガンダーラもハモリが付いて、サンキューさんのお歌の上手さを改めて思い出しました。ダエ弥次さん、サンスケ喜多さんにはモンゴリアンチョップを、サンキュー喜多さんには小橋チョップを繰り出していて、相手によって技を変えるタイプの弥次さんだったのか……と思いました。相手喜多さんの弱点を見分けているのでしょうか……。閻魔庁での審問を受けるダエ弥次さん、お顔をくしゃくしゃにして「恋愛感情に絡めるな!」と否定してらっしゃるのが面白かったです。もしかすると座長閻魔様はちょっと恋愛脳なのかもしれません。

 そして牛頭馬頭は懐かしのトラザさん・サンスケさんのお二人! サンスケ馬頭さんといえば「泣いた赤鬼ミュージカル」、通称「オニミュ」。今週は初回だったため、まだジャブとのことでしたが、ここからどんな馬頭さんが仕上がって来るのかとても楽しみです。昼公演のお二人、牛頭さんは「赤い獄卒牛頭たまと!」と言ってしまい、昼公演の馬頭さんは登場シーンでお衣装の下を履き忘れるというぽやぽや感の強い牛頭馬頭で面白かったです。「かくれんぼの鬼」では、馬頭さんが牛頭さんを袖に突き飛ばした結果、牛頭さんにトイレットペーパー(恐らく)が絡まるというありさまで、後でお話を聞くと「トムとジェリー」みたいだと仰っていて笑いました。突き飛ばされた後の牛頭さんが人間に通じる言葉を忘れ、鬼語を話してらっしゃったのも面白かったです。未プレイながら「どうぶつの森」らしさも感じました。

 また、タロウ卯頭さんは今回も大活躍で、体験版地獄で焦熱地獄をやると打合せしていたのを、ダエ弥次さんが黒縄地獄が良いと言い出し、慌てて黒いコードのドライヤーを持ってきた機転が凄いなと思いました。足つぼ地獄での足つぼ椅子取りゲームでは、牛頭馬頭と弥次喜多の4人分の煽り文句を用意されていて、しかもどれも秀逸だったのが驚きました! タロウさんの今後のお役がとても楽しみです。

 足つぼ地獄ではサンスケ馬頭さんがサンキュー喜多さんに勝負を挑んでいて、喜多さんの戦いが勃発している……! と戦々恐々でした。

 奪衣婆は今回初日となるサンエーさん。サンエー奪衣婆さんは、懸衣翁に対して恋愛感情がありながらも、あまり乙女らしさを出さない奪衣婆で、解釈の仕方が面白いなと思いました。サンエー奪衣婆さんは長い舌を出している様子が印象的で、少し身の危険を感じました。また、サンザ閻魔様による弥次さんへの質問コーナーで、「弥次さんは奪衣婆のことが好きである」ということを弥次さんが否定する度にサンエー人頭幢が嘘だと見破るのが、サンエーさんというメタな要素で繋がっているのが面白いなと思った一方、奪衣婆が喜多さんを上手に追い詰めるのと喜多さんが人呑鬼を上手に追い詰めるのが重なって、奪衣婆・人頭幢・人呑鬼を同じ方が演じる意味について考える回だったなと思いました。

 サンエーさんの人呑鬼はトラザさんやサンキューさんとタイプが違うという印象を受けました。どこか軽やかで綺麗で、新しい人呑鬼でした! 再演時、サンエーさんのにんちゃんは記憶にあるため、人呑鬼も拝見していると思うのですが、私の記憶力が足りないばかりにあまり覚えておらず、悔しいです。なお、今回のサンエーにんちゃんは群を抜いてファンサに長けたにんちゃんでした! 座長閻魔様の「せーの」に合わせて、「イケメン!」と声を掛けるとウインクをする様子がまたイケメンでした。

 座長の閻魔様は前回拝見した時よりも反感を買っている閻魔様で、にんちゃんの額は笏でべしべし叩き、足つぼ地獄では「助けろ!」と叫ぶとサンスケ馬頭さんとタロウ卯頭さんに「助けてくだ~?」と反撃を受けていて、面白かったです。「助けてください」「もう獄卒たちを殴りません」と言わされた閻魔様でしたが、「今日も天下一品を奢~?」と言われると、「奢らねえよ!」としっかり否定していて、三日連続は無いんだな、と思いました。タロウ卯頭さん、積極的に座長閻魔様を煽っていくスタイルなのが衝撃で、金棒を差し出して掴まらせてあげるのかな? と思うとさっと引っ込めてしまうのが上手かったです。トラザ牛頭さんは閻魔王の笏の攻撃圏内に入って煽っては、さっと圏外に身を引く見極めが素晴らしくて、この牛頭・馬頭・卯頭・閻魔王の組み合わせってバランスが良いなと思いました!

 

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 さて、早いもので来週は1月最終週。私の「YAJIKITA」通いも、来月は少し減る予定(予定)ですが、来週も全力で応援したいと思います! 来週はついにトウザさんも参戦して、どんな化学反応が起こるのか楽しみです!