静心なくお金飛ぶらむ

オタクの現場備忘録。内容と語彙がない。

弥次さん喜多さん 地獄突入

1/11 「YAJIKITA2」夜公演@ナゴヤ


 今月からついに平日の上演時間が元に戻り、仕事のため諦めていた平日夜公演を観られるようになりました。おかげで先週の「YAJIKITA」(以下「1」)に引き続き、「YAJIKITA2」(以下「2」)も初日夜公演も観劇できました! 感謝の気持ちを忘れずに、引き続き感想をまとめていこうと思います。

※当然ながらネタバレを含みます。

 

~配役~
・弥次さん:名古屋参駄右衛門さん(以下「ダエさん」)
・喜多さん:名古屋山之助さん(以下「サンスケさん」)
・牛頭:名古屋参十郎さん(以下「ジューローさん」)
・馬頭:名古屋参笑太さん(以下「ショータさん」)
・卯頭/懸衣翁:名古屋参永已さん(以下「サンエーさん」)
閻魔王名古屋山三郎さん(以下「座長」)
・奪衣婆/人頭幢/人呑鬼:名古屋虎三郎さん(以下「トラザさん」)

 

◇OP
 弥次喜多コンビは「1」の初週と同じく、ダエさんとサンスケさんのお二人。初日は初めて拝見するコンビで新鮮でしたが、すっかり馴染みました! また、「1」初週のペアのお二人だからこそ、「2」は「1」の延長線上にある、「この二人」の旅路を観ているんだな、と思いました。
 「ガンダーラ」やスローモーションパンチなどの変わらないところもあれば、三再版「1」とも違う「ええじゃないか」ダンスもあり、懐かしさと新鮮さのバランスが良いなと感じました。

 

◇三途の川
 三途の川のシーンでまず驚いたのは、「なるみてまでいぬ」のネタがなくなったことでした。再演時、喜多さんによってさまざまな解釈があって、それぞれの喜多さんらしさが出ていて好きだったため、一抹の寂しさを感じた一方で、看板が少し可愛くなっていて嬉しくなりました。
 奪衣婆はトラザさんの持つ可愛らしさと強さが両立されていて、とんでもない武器を使用しているにも関わらず、汚くなくとても格好良く見えました。再演時のトラザ奪衣婆さんもどんどん可愛さを極めていましたが、玉藻の前を経た分更に可愛さが増しているように感じました! 若かりし頃は皆が振り返る美少女だったろうと思います。
 今回初登場となる懸衣翁は、あまりにもぶっ飛んだキャラクターなのですが、それを全力で演じるサンエーさんの勢いが凄いなと思いました。
 また、サンスケ喜多さんが素直に邪な感情を表に出す一方で、ダエ弥次さんはクールぶっている割に本能に忠実なところがあって、でもあまりいやらしくないのはダエさんの持つキャラクター性なのかなと思いました。
 牛頭馬頭の登場のところでは、「泣いた赤鬼」で再演時の「オニミュ」を思い出したのですが、今年もどこかで観られるでしょうか……。

 

◇閻魔庁での話
 閻魔庁のシーン、さまざまな小道具が新しくなっていて驚きました! 浄玻璃の鏡や笏、そして新登場の銅鑼など、少しずつ格好良くなっていて良いなと思いました。
 座長の閻魔王は、以前はかなり恐怖政治だったのですが、今回は獄卒たちがあまりにも自由奔放で、かなり大変そうな閻魔様でした。牛頭馬頭は相変わらず騒がしく、閻魔王の胃が少し心配です。多分腹の虫以外にもお怒りの原因はあると思います……。
 そして獄卒たち。今回から牛頭馬頭に加えて卯頭も登場! 卯頭は一幕では牛頭馬頭と対照的で、黙々と仕事をこなす優秀な獄卒だったのですが、二幕の足つぼ地獄の場面で閻魔王がいなくなった途端に元気いっぱい騒がしくなって、世渡りがうまいタイプだなと思いました。もじゃもじゃ頭で発電できるのも面白くて好きです。
 今回更に狂暴になったという足つぼ地獄では、ダエ弥次さんがサンスケ喜多さんに掴まるせいで余計に足つぼが刺さって大変そうでした。足つぼおひねりキャッチのコーナーでは、卯頭に指名され、足つぼの上のダエ弥次さんにおひねりを投げたのですが、ちっとも届かず申し訳なくなりました。ボールもうまく投げられないおたくなので、きっと物を投げるのがへたくそなのだと思います。なお足つぼを痛がる弥次喜多コンビを煽るように獄卒たちは足つぼの上で飛び跳ねていたのですが、突然卯頭が「痛くないから大丈夫だよな!」と、馬頭に前回りを要求して面白かったです。馬頭は5000人しかいないらしく、希少種だから角には気を付けて、と言われていたのですが、仲間をも呵責する卯頭に少し引いている牛頭が面白かったです。ちなみに卯頭は1億人(確か)、牛頭は3億人いるらしく(確か)、「量産型牛頭」と言われていました。地獄の人口密度が凄そう。
 二幕初めの閻魔王歌謡ショーも健在で楽しかったです!

 

◇腹の中の話
 腹の中のシーンでは、一匹増えて更に恐ろしくなった腹の虫もとても格好良かったのですが、人呑鬼のあまりの格好良さ、圧倒的な強さに持っていかれてしまい、記憶が曖昧になっています。奪衣婆・人頭幢と来た時点で分かっていたものの、無言で発せられるオーラに震えました。人呑鬼に弥次さんがやられてしまい喜多さんが慟哭するシーンが大好きなのですが、人呑鬼に視線を釘付けにされてしまい、あまりちゃんと見られなかったため、次回はしっかりと観たいところです。
 また、OPで喜多さんの武器となる屁が、「2」で閻魔王の腹の中に吸い込まれたところの台詞に繋がってくると思わず、なるほど、と唸ってしまいました。言われてみれば3年前の再演版でも喜多さんの武器として屁を使おうとしているシーンに覚えはあったのですが、すっかり忘れていました……。

 

 次回観劇は1/13の夜公演、つまりこの記事を書いている今日。初日とは二人出演される方が変わるため、新しい化学反応が楽しみです!

 

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